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手数は

2022.10.17 | Category: 院長ブログ

私は料理をしない。専ら食するだけの大飯食いという面倒な奴です。だからという訳では無いのですが、何が出て来てもどんな味付けでも文句は言わない。勿論不味い物は出て来ないので、そういう意味からも本当に家族と食材には感謝しか無い。ところで最近「料理が面倒」とか「メニューに困る」そして「何を食べれば身体に良いのか、悪いのか」という話が多い。そこで土井喜晴先生の『一汁一菜でよいという提案』という本の話をしたくなりました。その中で土井先生は「家庭料理、日常の料理は当たり前の調理以上にはそもそも手を掛ける必要はない、というのが本当です。手を掛けることは手数を増やすことでもあって、食材に触れれば必ずその分だけ傷み鮮度が落ちます。ですから、見た目を良くしようと意識して手数を増やせば、素材はまずくなります。それは場違いなひと手間です。毎日の料理は食材に手を掛けないで、素材をそのままいただけば良いのです」と書いて有ります。そう言えば超ド級という高級寿司店での握り工程は三回で客に出すという。触る回数を減らし手掌の熱がネタへ移らないようにする為とか。そこで急に「あれっ?治療も出来るだけソフトに、また最小限の接触が最良なのでは?」という考え方が浮かび先日から試行錯誤しながら実行しています。ゴッドハンドと言われている先生方は共通してやはり優しく手数が少なかったのです。強い治療や手数が多いと一部だけ血流が一時的に良くなり不調の本当の原因を隠してしまいます。それでは根本治療では無くて「一時(いっとき)」の気持ち良さという慰安的な意味合いだけの行為になってしまいます。料理の世界でも治療の世界でも「超一流」と呼ばれる世界は共通していることを考えさせられました。

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全快堂

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休診日日曜日(隔週)お休み
院長宮木 謙三