
人類は言葉を手に入れました。類人猿も相当高い知識を持っていますが人類のように完全な会話は『たぶん』行われていないと思います。かといって人類の会話力が完全かどうかは甚だ疑わしい限りです。それは初対面の時に往々にして感じます。相手のことを観察しながら手探りで少しずつ情報を集めるワケですが地雷は踏みたくありません慎重に会話を進めます。しかし感情を表に出さない方や敢えて出さない方も居ますから場合に由っては『えっ、本当は何が言いたいの?』ということを此方が手探りで収集しながら会話を続け無ければいけない時が有ります。動作でも同じようなことが言えます。例えば昨日『鎖骨骨折』の方が来院されました。患者様は当然『痛みを無くして欲しい』が第一の欲求ですし私も理解しています。しかしその次に二人の間には既に解離が生じました。私は治療するにあたり情報収集しなければいけません。「6日前に転倒して鎖骨骨折して大学病院で鎖骨バンドで固定したが痛みと痺れが酷くて我慢できない」という最低限の情報だけでレントゲンも無い、可動域は、どの動きが最も痛いのか、痛みと痺れのどちらが強いのか、薬は出ているのか、ということの1つも分からない状況でした。しかしいざ患者様と向き合うと「痛いから動かしたくない」というのです。それでも「腕を上げて」と指示すると骨折していない腕を上げる始末。それほど痛いことはインプット出来ましたが冷静に「痛い腕を上げてください」と伝えました。只でさえ意志の疎通は難しいのに後期高齢者や幼児は特に難しく可能な限り家族同席させないと「言った•言わない」になると困るので注意が必要です。また難しいのは大学病院での治療の邪魔をしてはいけませんから出しゃ張ったことは極力避ける必要が有りますから「痛みは出さず•効果は最大限に出して•しかし病院の治療の邪魔にならないように」というミッションを遂行して終了したのですが再度明日その方が来院されますので「その後」の様子を聞いて「今後」の治療計画を考えようと思います。本音を引き出すのは難しく想像が大きくなり過ぎても、また逆でも不都合です。たまに「先生は触っただけで何でも分かる」なんて言われますが皆様の言葉が頼りの『頼りない奴』ですから情報をください。
今さらながら… »