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推薦本3

2022.01.29 | Category: 院長ブログ

先ず本の名前を伝える前に少し述べさせて下さい。この本は今回出版されましたけど、この話は以前から知っていました。ご本人がカメラの前で語っていましたので。決してこの地域の人々を責めるつもりはありませんが、あまりにも酷い・惨い(むごい)・悲しい話です。第19回開高健ノンフィクション賞受賞作品「平井美帆」氏『ソ連兵へ差し出された娘たち』1980円(集英社)です。「生きる為に、みんなの為に、妹の為に」と耐えた娘たち。そして詳しくは書けませんけど自らや病気でというケースも。みんなの為に日本に帰る為に耐え難いが堪え忍んだのに、日本に戻ると娘たちを見る周囲の目が変わった。その悔しさは耐えた者しか理解出来ない、誰にも言えずに亡くなって逝った仲間たち。私が死んだら無かったことにされてしまう。死ぬ前に打ち明けた話は衝撃を受けず、涙無しでは聞けない、読めなかったです。人間はこんな惨いことが出来るのか?戦争は男だけの出来事では無い。たまたまこの話は明るみに出ましたが、この何倍も何十倍も何百倍も同じようなことが有った筈です。『銃後』という言葉が有りますが一言では言えない重たい言葉だと改めて感じました。この話ではありませんけど南方の激戦地で生き残った元兵隊の高齢者の方が、長い沈黙の後に開いた口から出た話も信じられない悲しい話でした。食べる物も飲む水も無く補給は全く無い日々が続き栄養失調やマラリヤ等に倒れる仲間たちを引き摺って島を逃げ回る。自分の体力も無くなり仲間を置き去りにしても尚逃げる。しかし限界が来た時に一緒に居た仲間が先に亡くなる。その仲間の血管から「すまない、すまない」と言いながら血を飲み渇きをしのぎ、「すまない、すまない」と言いながら仲間の体の肉を食べて飢えをしのいで再び逃げた。そして帰国の途に。親にも誰にも話さず死ぬつもりだったが「二度と戦争をさせない国にする為の助けになるなら」とカメラの前で戦後初めて語った話を私は忘れることが出来ません。今回の推薦本も、この話も戦争の見落としがちな話ですが戦争とは「その時」だけで無く「その後」も有ることを知るべきです。心の病だけで無く被爆して今も苦しんでいる人も居ますし戦場で受けた心の傷で苦しみ続けた人もいました。しかし話が通じない武力で攻めて来る国が有ることも事実です。綺麗事に聞こえるかもしれませんが日本は「米国に守られている」立場も有るでしょうけど世界に向けて平和・友好を訴え続けることが戦争の犠牲者への謝罪、数々の戦争を引き起こした謝罪になると考えます。永久平和への道を終戦記念日だけで無く考え続けることが生き残った者が、また戦争を知らない私たちも一緒に考えなければと考えさせられる本です。

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全快堂

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院長宮木 謙三