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現代版姥捨て山

2017.04.28 | Category: 院長ブログ

とうとう来ました。国は形振り構わず国民医療費の削減に本腰を入れてきた結果ですが少し背筋が寒い気がするのは私だけでしょうか?国民の2人に1人が、ガンになり3人に1人が、ガンで亡くなる時代です。そこにとても高額な肺ガンに効果の有る抗がん剤の保険適用が認可されました。これでは国民医療費は抑制どころか増大の一途。そこで国は75歳以下の抗がん剤の有効性と75歳以上の有効性を比較した結果、確かに75歳以下は抗がん剤を投与すると寿命は延びて有効だったが75歳以上は大差が無く、有効性が確認出来なかったと発表しました。一応75歳以上のサンプル数が少なかったとの注釈は付けましたが。これは『75歳以上は投薬しても無駄だからソコソコの治療でいい』と将来、国が言う可能性が有ります。国民医療費の増大を嘆き、たった一人が保険治療をしなくても全く変わらないと分かっていても保険収入を絶ち、苦しい自費治療のみに徹して来た私でも『ちょっと待った!』と叫びたいです。少し短絡的な方向に進んでいる気がします。『取り越し苦労じゃないの?』というかも知れません。それなら良いですが良くない方向に進んでからでは取り返しがつかないから止めるなら今しか無いと思います。国民医療費の増大を止める方法は沢山有ります。ただし本丸に向かえば既得権益を手放さない人々の抵抗に遭うから『高齢者で病人で保険治療に頼らなければ、とても高額な自費治療は出来ない』かと言って団結しない、というより団結して対策を練ったり議員を国会に送り込む迄の時間(寿命)が無い、言葉は悪いですけど最も弱者を標的にする動きが私は許せません。ただし効果の無い治療を少なくする事には勿論賛成です。でもそれなら無駄な検査、無駄な投薬、3ヶ月毎の入院患者のたらい回し等は何年も、何十年も手付かずで突然その発表ですか?私は納得が出来ません。いつから日本はこんな悲しい国になってしまったのだろう、全くブルーな気持ちになるニュースでした。私の考えは間違っているのかなぁ。

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全快堂

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院長宮木 謙三